嵐・相葉雅紀のレコメン!アラシリミックス 宇治正高 BL小説


やっぱり、どうしても二人を別れさせなければならない。まるでなんにもなかったように微笑を浮かべてマリを見つめ返しているのだ。湊は柚月の瞳から溢れ落ちる涙を指で拭いて、優しく何度もキスをする。「俺が?」。

互いに社会へ出たらいつまでもこんなふうに二人だけの時間を持ってぬくぬくとするなんて出来なくなってしまうだろう。聞き間違いかと思って、伊央はぽかんと大きく口を開ける。閉じた唇の合わせを辿る、濡れたものの正体は、まさか…舌か?生まれてこの方、経験のない感触だけれど、これはキスをされているのではないかと、とんでもない考えが思い浮かんだ。目の前にある端整なおもてのせいで言わずもがなのことまで口にしたミサキに、レオンはきょとんと瞳を見開いてから、盛大に噴き出す。答えはいつも一緒。たぶん、そのはず。

「いい?」。「ダメ、俺、すっごいガマンしてたんだもん」。何かこう、ぬくぬくとして、包まれてて、このままずっといられればいいのにと思ってしまった。爆笑。もう立派な大人になった彼が、会って一週間ちょっとの『俺』なんかにかまって欲しいと思うとは考えられないが、何かそういうことなのかも…。握られたままの手が震えないよう、必死で腕に力を入れる。一瞬、意識がネクタイに逸れたけれど、この体勢の異常さに気がついて身体を硬くした。

キスだけで、こんなふうになってしまうなんて。「べつに」。

素っ気なく踵を返した広い背中は、俺をたまらない気分にさせた。

当然俺の唇は、江南の唇にピッタリと重なってしまう。低いがはっきりとした声で囁き、根室の細い体を支えて閉めたばかりの店内へと戻った。男の胸倉を掴み、顔を拳で殴ってやると勢い込んだ深雪だったが、掴んだのが相手の腹付近の服だと気づいて眉をひそめた。艶やかな朱地の着物の背中を思わず引き止めたくなって、動きかけた掌をギュッと握りしめた。「先生、約束……」。だが、それがかえって、意識を覚醒《かくせい》させた。


ボーイズラブ小説作品紹介


大学生の雪耶は富豪の友人に身代わりを頼まれ、ヨーロッパの海をクルージングする客船の旅をすることに……。 富豪の息子として振舞う雪耶に、戯れの恋を仕掛けるギリシャ人の大富豪、セフィエス・パパンドレウ。 彼との束の間の関係は、旅が終わればすべて消えてなくなるはずだった。 しかし、昼と夜と情熱的なセフィエスにすっかり魅せられた雪耶はいつしか本気で恋をして――!?

タイトル:偽りと情熱のクルーズ
著 者 名:上原ありあ
レーベル:ダリア文庫e
発 行 元:フロンティアワークス

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